お知らせ
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作成日:2016/05/02
企業側の採用活動に対して



春になりリクルート姿をした就活生が街に見られるようになりました。見かけるたびに就職活動がうまくいってほしいと思うところです。さて、「就職活動」という就活生側の言葉がニュースなどで取り上げられがちですが、採用する企業側の「採用活動」についての興味深い記事がございましたので、ご紹介させていただきます。

 せっかく内定を出したのに後になって辞退される。企業には採用計画を狂わせる、けしからん学生と映る。が、採る側に問題はないのだろうか。その若者への期待を、しっかりと伝えていないからではないか。そうした反省を踏まえた取り組みが静岡県で始まっている。

 「君の語学力とチャレンジ精神を買った。海外市場開拓の先兵になってほしい」「あなたのコミュニケーション能力は会社でもきっと貴重になる」。というように内定を出した理由を、本人にずばり言う。県内の経済団体や大学でつくる、しずおか産学就職連絡会が企業に呼びかけている。意気に感じる学生は多いはずだ。

 考えてみれば、内定の理由を明確にしないことが当たり前だったのがおかしな話だ。正社員は何でもやる存在だから、どんな仕事で力を発揮してほしいか言いにくい。まとめて内定を出す「一括採用」では、一人ひとりに理由を伝えている時間はない。いろいろ事情はあろうが、企業の説明が不十分だったのは確かだ。

 入社して早く辞めてしまう若者も少なくないが、採用された理由がわかっていれば離職は減るかもしれない。あとは選にもれた学生への説明責任をどう考えるかだろう。就職活動で苦戦するうちに自信を失う場合もある。そんな学生と、どう向き合うか。3月から就職活動が本格化する。企業の説明責任をじっくり見たい。

 『日本経済新聞』2016年2月24日朝刊「春秋」より抜粋

 

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